ユースケースと解説へ移動
NATURE SYNTH
NATURE SYNTH

ネイチャーポジティブラボへようこそ

NATURE SYNTHは、自然を守る構想をBankableな実案件へ変える実務ラボです。18のゲームで情報不足・誘因・協力・不確実性の壁を体験し、13の先端経済理論で失敗する仕組みを解き、12の実務モデルで自然と権利の最低条件、便益と支払者、証拠、資金、契約、リスク分担、測定・見直しを設計します。投融資・保険・助成・公的支出の判断者が検討できる案件記録をつくることが目的です。状況をつかむならゲーム、判断を説明するなら理論、実案件を組み立てるならWorkspaceから始めてください。

自然と経済の選択肢を共同設計するチーム学ぶ · 試す · 実装する
18
ゲーム
13
先端理論
12
実務モデル
先端経済学

先端経済学で読み解く

ゲームで感じた「なぜ、この案ではうまくいかないのか」を、13の先端経済理論から読み直す学習ページです。公共財、情報の偏り、不完備な契約、保険、協力、不確実性などを、大学生にも追える言葉、身近な例、代表的な提唱者、数式や図で説明します。森博士は理論、レンは金融と契約への使い方、ナギは理論の限界と発展可能性を補います。日本語と英語の参考リンクから、さらに調べることもできます。気になる問いを一つ選び、短い演習で条件を変えた後、対応するゲームへ戻って、理論が実際の判断をどう変えるか確かめられます。

13理論 · 6参考論考先端経済学を学ぶ
実務ワークスペース

モデルを実装する

現実の地域や事業の課題を、第三者が資金提供や実施可否を判断できる案件へ整理する実務画面です。12の見本から近いモデルを選ぶか、空白から始め、8つの画面で「何を決めるか」「守るべき自然と権利」「数字の根拠」「案の比較」「参加者」「資金と契約」「続け方」を順に入力します。分からない数字は推定と明記し、追加調査の課題として残せます。最後に、安全な案、必要資金、支払者、契約条件、未解決の壁、次に集める証拠を一つの案件記録にまとめ、投融資・保険・助成・公的支出の初回審査や関係者協議へ持ち込めます。

12モデル · 編集可能Workspaceを開く
ネイチャーポジティブ経済学が必要な理由

なぜ、ネイチャーポジティブ経済学が必要なのか

私たちの経済は、安定した気候、きれいな水、豊かな土壌、送粉、生態系の防災機能、地域の知識といった自然の働きの上に成り立っています。ところが、これらの多くには市場価格がなく、損なわれても企業や消費者の帳簿にはすぐ表れません。利益が出ているように見える活動でも、その背後で洪水リスクが高まり、漁場が痩せ、農地の回復力が失われていることがあります。自然の劣化は、経済の外にある環境問題ではありません。将来の所得、雇用、保険可能性、財政、生活の安全を左右する経済問題です。

従来の経済判断が自然を減らしてしまう理由は、単に自然を大切にする気持ちが足りないからではありません。自然の便益は広い地域や将来世代へ及ぶ一方、保全費用は特定の土地所有者や地域へ集中します。成果が現れるまで時間がかかり、誰の行動がどの変化を生んだのかも完全には観測できません。災害や生態系の転換点には確率さえ分からない曖昧性があり、契約ですべての将来事象を決めることもできません。権利、同意、公平性を、便益の総額だけで相殺することもできません。ここには公共財、外部性、情報の非対称、協力、契約、不確実性、保険、時間という、経済学の中心課題が重なっています。

ネイチャーポジティブ経済学は、自然を単に金額換算して取引対象へ変える学問ではありません。まず、失ってはいけない自然の下限と人々の権利を置きます。その上で、誰が費用を負担し、誰が便益を受け、どの情報を観測し、どの条件なら参加と協力が続くのかを設計します。複数の未来が食い違うときには、平均予測だけでなく、悪い側の結果、後悔、不可逆性、将来の選択肢を比べます。保険、成果支払い、基金、債券、市場を使う場合も、資金調達額ではなく、自然状態と地域の実行可能性が本当に改善したかを問い続けます。

このサイトでは、その考え方を、ファイナンスの契約設計や意思決定として学びます。ユースケースでは、支払条件、観測、投資時期、配分、協力ルールを選び、同じ目的でも制度によって結果が変わることを体験できます。先端経済学のページでは、ゲームで起きた現象を13の理論から読み直せます。実務Workspaceでは、安全下限、主体、証拠、資金方式を自分で編集し、理論が現実の設計をどう変えるかを確かめられます。遊ぶ、考える、組み直す。この往復によって、自然を守ることと経済を動かすことを別々にせず、自然が増えるほど地域と事業の選択肢も増える仕組みを考える力を育てます。